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 ダイヤ設計の業務は、建築訴訟・擁壁訴訟・地盤訴訟・損害保険訴訟等の鑑定書の作成、及び調査診断報告書の作成。
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◎建築訴訟鑑定書作成

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◎瑕疵一覧表作成業務

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2欠陥コンクリ‐ト関係
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◎コンクリート 病気写真②

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シュミットハンマー

◎コンクリート 中性化試験

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5 専門職支援業務
◎専門職支援業務

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◎建築設計事務所支援

◎不動産鑑定士事務所支援

◎不動産鑑定士ER作成

◎ハウスメーカー支援

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◎マンション管理組合支援

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◎地盤変形調査
 (工事事前事後調査)

◎建物の劣化調査診断及び改修・補強計画
 
◎鉄筋建築物耐用年数の考え方について

技術屋の辛口コラム

コンクリートの調査診断

(既存擁壁・既存建築物等のコンクリート)





コンクリート診断士資格証明書  目黒碩雄 (日本コンクリート工学会)

       



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このページの項目

1 コンクリートの特異点 (おかしな建築材料)
    ・セメント、砂利、砂、水の配合計画・施工グレード

2 欠陥コンクリートについて

3 コンクリートの病気の診断

◎コンクリートの病気とその症状写真 ①のページへ  ②のページへ


関連ページ
◎コンクリート 強度測定 (シュミットハンマー)
◎コンクリート 中性化試験
◎コンクリート 劣化診断


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     健康なコンクリート
 健康なコンクリート


      
病んでいるコンクリート
     病んでいるコンクリートiroiro511.jpg


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1コンクリートの特異点 (おかしな建築材料)



あらゆる構造部材(建築材料など)の中でコンクリートほど他の材料とは異なり、コンクリートの製造者である施工者の能力(料理人の腕?)に影響を受ける構造材料はありません。

あたかも、料理と同様に同じ素材(セメント、砂利、砂、水)で料理をしても、出来上がりのコンクリート(料理)が料理人の腕(施工能力)に大きく反映されることになります。
出来上がる料理の味がピンからキリになるのと同様です。

ここで問題になることは、料理であれば、その料理がうまい不味いの話ですむのですが、コンクリートの場合にはその出来不出来が構造物自体の性能(耐久性能、力学的性能、安全性能、美観等)などのコンクリートにとって、重要な要素に強く影響を受けるとことになるからです。

場合によっては人間の命に直接影響する可能性があります。
そこに料理されたコンクリートの性能を客観的に判定、診断する第三者が必要になるわけです。

<コンクリート診断士>は、コンクリートに対する唯一の公的資格を有するコンクリート診断の専門家です。

コンクリート診断士とはコンクリート診断士規則によれば、「コンクリート及び鉄筋等の診断における計画 調査 測定 管理 指導 及び判定 並びにそれらの品質劣化に関する予測及び対策を実施する能力のある技術者」と定義されております。



その診断の概略は下記のようになります。


診断方法

1-1 一連の調査を実施して劣化の進行程度、劣化の原因を把握する。

その結果に基づき劣化の将来予測 構造物の評価 対策の必要性の判定をおこなうことに なります。


検査方法と調査ランク

対象の構造物の用途、調査費予算、変状の程度等により調査の内容を決定します。


① 机上調査
   ・設計図書
   ・施工管理記録
   ・竣工図
   ・維持管理記録


② 概観調査  (変状の状態)
   ・ひび割れの発生形態(方向が重要である)
   ・コンクリート表面の濾水、滲出物の状況
   ・コンクリート表面の色
   ・補修箇所とその補修原因の把握


③ 詳細調査
個別的劣化現象に対して、具体的に化学的・物理的・力学的な試験を実施することになりますが、採用する試験方法により民間の構造物試験としては、現実的にはコスト面で適用できないものもあります。


  
 写真03  中性化試験の実施例
  03  中性化試験の実施例




1-2 劣化対策には、補修によるか補強工法によるかを判定します。

この判定は工作物オーナーの判断によります。コンクリート診断士ではありません。



1-3 劣化や構造物の変状が現在も継続中の場合は、その変状の変化の状態を経過観察(継続的な計測をおこなう)する場合もあります。

大きな地震や液状化等による地盤変動等があった場合、その直後に変状箇所を計測することにより従来の変状との比較をして、変状原因においての把握とその変状の対策を計画することになります。

経過観測のうち、ある事象に対してその前後二回の観測数値は<訴訟資料>になり得ることになります。
(例として、隣接地の工事の前後、地震の前後等)




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2 コンクリートについて


2-1 欠陥コンクリートとは?

いわばコンクリートの病気と同じで、まずは正しい診断(診察)が必要です。後述『コンクリートの病気とその症状写真』の項で説明するように沢山の症状が現れます。

コンクリートの劣化、変状の原因が判明したならば、その病気の処方箋が提案する、すなわち補修計画や改修計画の立案が必要になります。



2-2 コンクリートの寿命は?

私は良好に施工された「健康なコンクリート」であれば、100年程度の寿命と考えております。



2-3 良好に施工された「健康なコンクリート」とは?

① 配合計画について
  
何年持つコンクリートを計画(設計)するのか、が重要です。しかしながら、通常は建築士が設計する建築工事の設計図書(設計図面)のコンクリートの場合は、コンクリート強度、スランプ、粗骨材の径程度の仕様の指定程度で済ましているのが現状です。試験練りも省略している場合が多いようです。

その理由として建築工事の場合は公共土木工事と異なり、コンクリートの発注量が少ない為にコンクリートの細かい仕様について生コン業者に発注しにくい、という経済的側面があります。

   ○泥分の少ない良質(川砂利)粗骨材を採用。
   ○優良AE材の使用。
   ○砂率の指定。
   ○塩分率の上限。

上記項目の指定までを小中規模の建築工事現場で生コン業者に指定したとしても、発注量が少ない場合には納品は現実的には難しいと思われます。


② 打ち込みの丁寧さ(施工グレード)

当方が学生時代に飲み代稼ぎの為に建築現場でアルバイトをしていた時代には、未だコンクリートポンプ車というものが無かった為コンクリートの打設には、<ネコ車>という物で少量ずつ型枠を木ハンマーでトントンと打ちながら丁寧に打ち込んでおりました。いわゆる<低スランプ打設>です。

昔のコンクリートの耐久性が高いのも、この辺にあるのかもしれません。今のように、ポンプ車が主導のコンクリート打設は、打ち込みの丁寧さにおいては昔と比較して問題があるところです。



2-4 では何故、配合計画、耐久性のあるコンクリートを計画しないのか?

高強度のコンクリート(250㎏/㎠)と(180㎏/㎠)のコンクリートでは、その単価自体いくらも違いません。コンクリートの性能の80%はその施工精度(料理人の腕)で決定されます。

ここで典型的な例を挙げて説明します。

○コンクリートの耐久性を性能コストを上げずに向上させる方法として、コンクリートの<水セメント比>を下げた水分の少ない固練りのコンクリートがあります。

土木工事の場合、このようなコンクリートが使用される場合が多い(断面が大きい為、打設しやすい)のですが、この様な施工性の悪いコンクリートは一般的には現場では嫌われます。

小規模建築工事においては、水分の多い<水セメント比>の高い、いわゆるシャブコン的なコンクリートが使用される場合があり、一般社会においても取り沙汰され社会問題とされた所です。

シャブコン的なコンクリートを隠れて使用する最大の理由は、見た目にはジャンカの少ないコンクリートが打ちあがることと、打設が固練りのコンクリートと比較して格段に打ち手間が省けることにあります。しかしこのようなコンクリートは、数十年後には致命的な欠陥コンクリートになります。



 
3コンクリートの病気の診断


3-1 目視情報の重要さについて。

コンクリートを調査、診断する場合にいろいろな検査機器があります。
このような測定機器を使用しないとコンクリートの正確な調査結果が得られないと考えがちですが、それは違います。

例えばコンクリート自体の強度などは、テストピースの採取による強度試験を実施して測定します。

しかし経験を積むと、鉄筋棒でコンクリート表面を軽打した音や、傷をつけることによりその傷の深さから、かなりの精度で相対的なコンクリート強度を知ることは十分可能です。

ベテラン医師が心電図やMRIのような機器によらず患者の脈拍や肌の色、聴診器程度で正確な病状を判断するのに似ているかもしれません。

計測機器では記録不可能なアナログ的情報は、人の感性による<直接観察法>のほうが優れている場合があります。

機器によるデジタルな数字情報では判定できない、その原因因子情報を欠いた数値化されない基本的な情報などは、目視による診断が不可欠になります。

例えば、ひび割れの幅や長さ、発生部位を正確に計測することは重要ですが、目視によるひび割れの『形態』や『密度』はその原因究明には、より重要と考えられます。

診断機器による測定はその後の手段と考えるべきです。



3-2 コンクリートの履歴カルテのようなプレート。

生年月日、出生地、国籍等が記載されております。

      04 プレート写真
   4 プレート写真


土木構造物には、このような施工記録プレートが構造物に表記されている場合があり、後々の補強計画時の基礎データーとして大変役に立ちます。

一方、建築構造物には礎石(定礎)がありますが、会社名や建物の竣工年月日を表記した記念碑的なものでありコンクリート自体の診断にはあまり役立ちません。

この辺においてもコンクリートに関する姿勢が、土木業界と建築業界とでは大きく異なる様に感じられます。



◎続きは 欠陥コンクリートの病気と症状写真 ①のページへ

      
欠陥コンクリートの病気と症状写真 ②のページへ




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